COBOLのDISPLAY文の使い方を完全ガイド!初心者でもわかる出力方法
生徒
「COBOLで文字や数値を画面に表示する方法ってあるんですか?」
先生
「はい、COBOLではDISPLAY
という命令を使って、画面に文字や数値を出力できます。」
生徒
「それってどうやって使うんですか?すごく難しそう……」
先生
「大丈夫ですよ!COBOLのDISPLAY文はとてもシンプルです。初心者の方でもすぐに使えるようになります。」
1. DISPLAY文とは?
DISPLAY
(ディスプレイ)文は、COBOL(コボル)で画面にメッセージや数値などを表示するための命令です。パソコンの画面に「こんにちは」や「計算結果:100」などを表示したいときに使います。
COBOL初心者やプログラミング未経験の方にとって、プログラムの動きを確認するにはまず「画面に何かを表示させる」ことから始めると良いです。その第一歩がこのDISPLAY
文なのです。
2. 基本のDISPLAY文の書き方
文字列(もじれつ)とは、文字が並んだもののことです。たとえば「おはようございます」や「結果は次の通りです」などが文字列です。
COBOLでは、文字列を出力するには以下のように書きます。
DISPLAY "こんにちは、COBOL!"
このコードを実行すると、パソコンの画面に「こんにちは、COBOL!」と表示されます。
こんにちは、COBOL!
とてもシンプルですね。文字列は半角の"(ダブルクォーテーション)
で囲むのがルールです。
3. 数値を表示するには
文字だけでなく、数値(すうち)も表示できます。ただし、数値を表示するにはまず変数(へんすう)を使う必要があります。
変数とは、数字や文字を入れておける「箱」のようなものです。以下は数値を表示するサンプルです。
IDENTIFICATION DIVISION.
PROGRAM-ID. HELLO-NUMBER.
DATA DIVISION.
WORKING-STORAGE SECTION.
01 NUM-A PIC 9(3) VALUE 123.
PROCEDURE DIVISION.
DISPLAY "数値は:" NUM-A
STOP RUN.
数値は:123
このように、DISPLAY
文の後に変数名を続けて書くことで、その変数に入っている数値を表示できます。
4. 文字列と数値を組み合わせて表示する
文字列と数値を一緒に表示したいときは、DISPLAY
文に複数の要素を並べます。
DISPLAY "合計は:" NUM-A
合計は:123
このように文字列と数値を並べると、画面上でも自然な形で出力されます。
5. 複数行の出力をしてみよう
プログラムでは、何行もメッセージを出すことがあります。DISPLAY
文は1行ずつ出力しますが、複数行も簡単に書けます。
DISPLAY "これは1行目です。"
DISPLAY "これは2行目です。"
DISPLAY "これは3行目です。"
これは1行目です。
これは2行目です。
これは3行目です。
このように、1行ずつDISPLAY
文を書けば、連続した出力ができます。
6. 半角スペースと全角文字の違いに注意
COBOLでは、文字の表示位置が揃わないときがあります。その原因は、全角(ぜんかく)と半角(はんかく)の違いにあります。
全角とは日本語のように横幅が広い文字、半角とは英語や数字のように狭い文字のことです。
例えば「名前:」という表示と「NAME:」では、文字の幅が違うため、見た目の位置がずれることがあります。
7. DISPLAY文の応用:計算結果を表示する
DISPLAY文は、計算した結果を表示するのにも使えます。以下は簡単な計算をして、その結果を出力する例です。
IDENTIFICATION DIVISION.
PROGRAM-ID. ADD-NUMBER.
DATA DIVISION.
WORKING-STORAGE SECTION.
01 NUM-A PIC 9(3) VALUE 50.
01 NUM-B PIC 9(3) VALUE 70.
01 TOTAL PIC 9(3).
PROCEDURE DIVISION.
ADD NUM-A TO NUM-B GIVING TOTAL
DISPLAY "合計は:" TOTAL
STOP RUN.
合計は:120
このように、DISPLAY
文を使うことで、プログラムの計算結果を簡単に画面に表示できます。
8. DISPLAY文の注意点
- DISPLAY文は1つの行につき1回しか出力しません。複数の表示をしたいときは、複数のDISPLAY文を使いましょう。
- 日本語や全角文字を表示する場合、文字コードや環境設定によっては文字化けすることがあります。初学者の方はまず半角英数字で練習するのが安心です。
- スペースを入れたいときは、
DISPLAY "名前:" " 山田太郎"
のように複数の文字列を組み合わせることで調整できます。