カテゴリ: COBOL 更新日: 2025/06/23

COBOLのPROCEDURE DIVISIONを徹底解説!初心者でも理解できる処理の流れと構成

PROCEDURE DIVISIONの構成と処理の流れ
PROCEDURE DIVISIONの構成と処理の流れ

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「COBOLって、どこに命令を書くんですか? どこからプログラムが動き出すんですか?」

先生

「いい質問ですね。COBOLの命令は、主にPROCEDURE DIVISION(プロシージャ部)という場所に書きます。ここが処理のスタート地点です。」

生徒

「プロシージャ部って何ですか? 難しそう…」

先生

「安心してください。ひとつひとつ丁寧に説明していきますよ。処理の流れも一緒に見ていきましょう!」

1. PROCEDURE DIVISIONとは?

1. PROCEDURE DIVISIONとは?
1. PROCEDURE DIVISIONとは?

PROCEDURE DIVISION(プロシージャ部)は、COBOLプログラムの中で実際の「処理の命令」を書く場所です。ここに書かれた命令が、上から順番に実行されます。

例えば、「画面に文字を表示する」「データを入力する」「計算をする」といった命令は、すべてこのPROCEDURE DIVISIONに記述します。

COBOLでは、最初にプログラムのタイトルや使うファイルなどを指定してから、最後にこのプロシージャ部で命令を実行します。

2. PROCEDURE DIVISIONの基本構成

2. PROCEDURE DIVISIONの基本構成
2. PROCEDURE DIVISIONの基本構成

PROCEDURE DIVISIONの構成はとてもシンプルで、以下のようになります。


PROCEDURE DIVISION.
    DISPLAY "こんにちは、COBOLの世界!".
    STOP RUN.

この例では、1行目でPROCEDURE DIVISION.と書いて、命令のブロックを開始します。

その下にDISPLAY文を使って、画面に文字を表示しています。DISPLAYは「表示する」という意味の命令です。

最後にあるSTOP RUN.は、「プログラムを終了する」という意味の命令です。


こんにちは、COBOLの世界!

3. 処理の流れは「上から下」

3. 処理の流れは「上から下」
3. 処理の流れは「上から下」

COBOLのPROCEDURE DIVISIONに書かれた命令は、基本的に「上から下へ」順番に実行されます。これは、紙に書かれたレシピを順番に読み進めるようなものです。

たとえば、次のようなプログラムでは、順番に3つのメッセージが表示されます。


PROCEDURE DIVISION.
    DISPLAY "おはようございます".
    DISPLAY "今日は良い天気ですね".
    DISPLAY "COBOLの勉強を始めましょう".
    STOP RUN.

おはようございます
今日は良い天気ですね
COBOLの勉強を始めましょう

このように、上から順番に命令が実行されていくため、プログラムの流れをイメージしやすく、初心者でもとっつきやすい構造になっています。

4. セクションとパラグラフとは?

4. セクションとパラグラフとは?
4. セクションとパラグラフとは?

COBOLでは、PROCEDURE DIVISIONの中で命令をグループ化するために、「セクション(Section)」や「パラグラフ(Paragraph)」という単位を使うことがあります。

簡単に言うと、これは「見出しをつけた段落」のようなもので、プログラムを読みやすく、整理しやすくするための仕組みです。


PROCEDURE DIVISION.
START-PROGRAM.
    DISPLAY "処理を開始します".
    PERFORM SHOW-MESSAGE.
    STOP RUN.

SHOW-MESSAGE.
    DISPLAY "これはパラグラフの例です".

処理を開始します
これはパラグラフの例です

この例では、START-PROGRAM.SHOW-MESSAGE.という2つのパラグラフがあります。

PERFORMという命令を使うことで、SHOW-MESSAGEというパラグラフを呼び出して実行しています。

「PERFORM」は「実行する」という意味の命令で、特定の処理を呼び出して再利用することができます。

5. PROCEDURE DIVISIONの実例を一緒に見てみよう

5. PROCEDURE DIVISIONの実例を一緒に見てみよう
5. PROCEDURE DIVISIONの実例を一緒に見てみよう

それでは、PROCEDURE DIVISIONの理解を深めるために、もう少し実用的な例を見てみましょう。以下は、名前を入力して表示する簡単なプログラムです。


IDENTIFICATION DIVISION.
PROGRAM-ID. HELLO-NAME.

ENVIRONMENT DIVISION.

DATA DIVISION.
WORKING-STORAGE SECTION.
01 USER-NAME PIC A(20).

PROCEDURE DIVISION.
    DISPLAY "あなたの名前を入力してください:".
    ACCEPT USER-NAME.
    DISPLAY "こんにちは、" USER-NAME "さん!".
    STOP RUN.

あなたの名前を入力してください:
(ユーザーが入力)
こんにちは、〇〇さん!

ACCEPTという命令で、キーボードから入力を受け取ります。USER-NAMEという変数に入力された名前が入り、それをDISPLAYで表示しています。

このように、PROCEDURE DIVISIONでは、入力、表示、計算など、すべての処理の中心となる部分を記述します。

6. まとめ:PROCEDURE DIVISIONはCOBOLの心臓部

6. まとめ:PROCEDURE DIVISIONはCOBOLの心臓部
6. まとめ:PROCEDURE DIVISIONはCOBOLの心臓部

COBOLのPROCEDURE DIVISIONは、プログラムの中で処理を実行する場所であり、命令が上から順に流れていくのが特徴です。

パソコンの操作に不慣れな方でも、DISPLAYで文字を表示したり、ACCEPTで入力を受け取ることで、プログラムの基本的な流れを体感することができます。

また、処理をグループ化して読みやすくする「パラグラフ」や「セクション」も、COBOLならではの優しい設計です。

この記事で学んだPROCEDURE DIVISIONの構成や書き方をマスターすれば、今後のCOBOL学習にも大きな力になります。

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