COBOLのコメント文の使い方をやさしく解説!初心者でも理解できる書き方と活用方法
生徒
「COBOLって難しそうですけど、書いたプログラムの説明をつける方法ってありますか?」
先生
「はい、ありますよ。COBOLではコメント文を使って、プログラムの中に説明を書くことができます。とても便利な機能です。」
生徒
「コメント文って何ですか?それを使うとどんな良いことがあるんですか?」
先生
「コメント文は、プログラムの中に“これは何をする部分です”といった説明を自由に書けるものです。パソコンはその文を無視して処理を行いません。人間が読みやすくするための工夫ですね。」
1. コメント文とは?
コメント文とは、プログラムの動作には影響しないメモのような文章です。プログラムを読んだときに分かりやすくなるように説明を加えるための機能です。パソコンはコメント文を無視して処理を行わないので、何を書いても大丈夫です。
プログラミングでは、「どのような目的でそのコードを書いたのか」や「この処理は何をするのか」を後から見てもわかるようにするために、コメント文を使う習慣がとても大切です。
初心者のうちは特に、あとで読み返したときに自分でも理解できるよう、しっかりコメントを書いておくと安心です。
2. COBOLでのコメントの書き方
COBOLでは、コメント文の書き方に少し特徴があります。
行の先頭の7文字目に「*(アスタリスク)」を書くと、その行はすべてコメントとして扱われます。
COBOLのプログラムでは、1〜6文字目までは“ラベル領域”と呼ばれ、特別な意味を持つため、コメントを書くときは7文字目に注目
3. COBOLのコメント文の例
それでは、COBOLのコメント文の書き方の例を見てみましょう。
IDENTIFICATION DIVISION.
PROGRAM-ID. COMMENT-SAMPLE.
PROCEDURE DIVISION.
* 以下はあいさつメッセージの表示です
DISPLAY "こんにちは!".
STOP RUN.
4. コメント文のルールと注意点
- コメントは7文字目に「*」を置くことが必要
これはCOBOL独特のルールです。1〜6文字目までは予約されているので、間違えてそこに「*」を書いてもコメントになりません。 - コメント行には処理命令を書かない
コメント行は、あくまで人が読むための説明です。その行に処理命令(DISPLAYなど)を書いても、実行されません。 - 日本語でコメントを書いても問題なし
コメント文はコンピュータに無視されるので、日本語で自由に書いてOKです。初心者はむしろ日本語で丁寧に書くと理解しやすくなります。
5. 実行結果には影響しない
COBOLのコメント文は、プログラムの実行結果には一切影響しません。先ほどの例を実行すると、次のように画面に表示されます。
こんにちは!
6. コメントの活用方法とメリット
COBOLのコメント文は、次のような場面で役立ちます。
- コードの目的を説明したいとき
「この部分は名前を表示する処理です」などと説明を書くことで、後から見ても理解しやすくなります。 - プログラムの区切りを見やすくしたいとき
複数の処理が続くときに、コメントを入れると処理の区切りが一目でわかるようになります。 - 他の人と共同作業する場合
コメントがあると、他の人があなたのプログラムを読んだときにも理解しやすくなります。チーム開発でも非常に重要です。
特に初心者のうちは、自分の書いたコードを後から見返しても何をしていたか分からなくなることがあります。そのため、「未来の自分へのメッセージ」としてコメントを書いておくととても便利です。
7. コメントと整った見た目でプログラムが読みやすくなる
COBOLは見た目の整ったコードが重視される言語です。インデント(行の最初の空白)やコメントを使って、見た目をきれいに整えることで、読みやすくて理解しやすいプログラムになります。
たとえば、以下のようにコメントで処理の区切りを説明しながら書くと、初心者でも流れを追いやすくなります。
IDENTIFICATION DIVISION.
PROGRAM-ID. STRUCTURED-COMMENT.
PROCEDURE DIVISION.
* あいさつメッセージの表示
DISPLAY "おはようございます。".
* 名前の表示
DISPLAY "あなたの名前は太郎さんですね。".
STOP RUN.
このようにコメントを使うことで、コードの意味がはっきりして、後から見てもとても分かりやすくなります。