カテゴリ: COBOL 更新日: 2025/11/11

COBOLのコメント文の使い方をやさしく解説!初心者でも理解できる書き方と活用方法

COBOLのコメント文の書き方と活用方法
COBOLのコメント文の書き方と活用方法

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「COBOLって難しそうですけど、書いたプログラムの説明をつける方法ってありますか?」

先生

「はい、ありますよ。COBOLではコメント文を使って、プログラムの中に説明を書くことができます。とても便利な機能です。」

生徒

「コメント文って何ですか?それを使うとどんな良いことがあるんですか?」

先生

「コメント文は、プログラムの中に“これは何をする部分です”といった説明を自由に書けるものです。パソコンはその文を無視して処理を行いません。人間が読みやすくするための工夫ですね。」

1. コメント文とは?

1. コメント文とは?
1. コメント文とは?

コメント文とは、プログラムの動作には影響しないメモのような文章です。プログラムを読んだときに分かりやすくなるように説明を加えるための機能です。パソコンはコメント文を無視して処理を行わないので、何を書いても大丈夫です。

プログラミングでは、「どのような目的でそのコードを書いたのか」や「この処理は何をするのか」を後から見てもわかるようにするために、コメント文を使う習慣がとても大切です。

初心者のうちは特に、あとで読み返したときに自分でも理解できるよう、しっかりコメントを書いておくと安心です。

2. COBOLでのコメントの書き方

2. COBOLでのコメントの書き方
2. COBOLでのコメントの書き方

COBOLでは、コメント文の書き方に少し特徴があります。

行の先頭の7文字目に「*(アスタリスク)」を書くと、その行はすべてコメントとして扱われます。

COBOLのプログラムでは、1〜6文字目までは“ラベル領域”と呼ばれ、特別な意味を持つため、コメントを書くときは7文字目に注目してください。

3. COBOLのコメント文の例

3. COBOLのコメント文の例
3. COBOLのコメント文の例

それでは、COBOLのコメント文の書き方の例を見てみましょう。


       IDENTIFICATION DIVISION.
       PROGRAM-ID. COMMENT-SAMPLE.

       PROCEDURE DIVISION.
*      以下はあいさつメッセージの表示です
           DISPLAY "こんにちは!".
           STOP RUN.

4. コメント文のルールと注意点

4. コメント文のルールと注意点
4. コメント文のルールと注意点
  • コメントは7文字目に「*」を置くことが必要
    これはCOBOL独特のルールです。1〜6文字目までは予約されているので、間違えてそこに「*」を書いてもコメントになりません。
  • コメント行には処理命令を書かない
    コメント行は、あくまで人が読むための説明です。その行に処理命令(DISPLAYなど)を書いても、実行されません。
  • 日本語でコメントを書いても問題なし
    コメント文はコンピュータに無視されるので、日本語で自由に書いてOKです。初心者はむしろ日本語で丁寧に書くと理解しやすくなります。

5. 実行結果には影響しない

5. 実行結果には影響しない
5. 実行結果には影響しない

COBOLのコメント文は、プログラムの実行結果には一切影響しません。先ほどの例を実行すると、次のように画面に表示されます。


こんにちは!

6. コメントの活用方法とメリット

6. コメントの活用方法とメリット
6. コメントの活用方法とメリット

COBOLのコメント文は、次のような場面で役立ちます。

  • コードの目的を説明したいとき
    「この部分は名前を表示する処理です」などと説明を書くことで、後から見ても理解しやすくなります。
  • プログラムの区切りを見やすくしたいとき
    複数の処理が続くときに、コメントを入れると処理の区切りが一目でわかるようになります。
  • 他の人と共同作業する場合
    コメントがあると、他の人があなたのプログラムを読んだときにも理解しやすくなります。チーム開発でも非常に重要です。

特に初心者のうちは、自分の書いたコードを後から見返しても何をしていたか分からなくなることがあります。そのため、「未来の自分へのメッセージ」としてコメントを書いておくととても便利です。

7. コメントと整った見た目でプログラムが読みやすくなる

7. コメントと整った見た目でプログラムが読みやすくなる
7. コメントと整った見た目でプログラムが読みやすくなる

COBOLは見た目の整ったコードが重視される言語です。インデント(行の最初の空白)やコメントを使って、見た目をきれいに整えることで、読みやすくて理解しやすいプログラムになります。

たとえば、以下のようにコメントで処理の区切りを説明しながら書くと、初心者でも流れを追いやすくなります。


       IDENTIFICATION DIVISION.
       PROGRAM-ID. STRUCTURED-COMMENT.

       PROCEDURE DIVISION.
*      あいさつメッセージの表示
           DISPLAY "おはようございます。".

*      名前の表示
           DISPLAY "あなたの名前は太郎さんですね。".

           STOP RUN.

このようにコメントを使うことで、コードの意味がはっきりして、後から見てもとても分かりやすくなります。

まとめ

まとめ
まとめ

COBOLのコメント文の使い方について学んできた今回の記事では、コメント文の書き方や活用方法、注意点など、初心者がつまずきやすいポイントを丁寧に整理しました。特にCOBOL特有の「7文字目にアスタリスク(*)を置く」というルールは、他のプログラミング言語と異なるため、最初にしっかり理解しておくことが大切です。

コメント文はプログラムの流れを分かりやすくし、コードを読み返す際や他人と共有するときにとても役立ちます。また、処理の区切りごとにコメントを入れることで、読みやすさが格段にアップします。特にCOBOLのような構造化された言語では、見た目の整ったコードが求められるため、コメントの存在がコードの可読性に大きく貢献します。

さらに、初心者のうちは「何をしようとしてこのコードを書いたのか」を忘れやすいものです。だからこそ、コメントは未来の自分へのメモとして非常に重要な存在です。「DISPLAY文の前には必ずその意図を説明する」など、ちょっとした工夫を習慣化していくと良いでしょう。

たとえば以下のように、コードにひとこと添えるだけで、読みやすさが変わります。


       IDENTIFICATION DIVISION.
       PROGRAM-ID. COMMENT-EXAMPLE.

       PROCEDURE DIVISION.
*      ユーザーへの挨拶
           DISPLAY "こんにちは、ようこそ!".

*      処理の終了
           STOP RUN.

このように、COBOLのコメント文はシンプルですが、その効果は非常に大きいです。学び始めたばかりの段階で、しっかりとコメントを書く癖をつけておけば、後々の学習や実務でも大いに役立ちます。

また、COBOLではコードの見た目が評価されやすく、綺麗なコードはそのまま評価対象にもなります。だからこそ、コメントだけでなくインデントや空白の使い方にも気を配りたいところです。こうした「読みやすさ」への配慮が、COBOLを書く上でのひとつのスキルとも言えるでしょう。

最後に、COBOLのコメントは「実行されないけれど、とても大切な文章」です。プログラムに命令を与える部分ではないけれど、人間の理解を助けるためには不可欠な存在です。今後COBOLを書いていくうえで、ぜひコメントを上手に活用し、自分にも他人にも優しいコードを目指していきましょう。

先生と生徒の振り返り会話

生徒

「先生、COBOLのコメントって思ったより簡単でしたね!7文字目にアスタリスクを入れるだけでいいんですね。」

先生

「そうなんです。COBOLのコメントは構文がシンプルなので、最初に覚えておくと非常に役立ちますよ。」

生徒

「あと、プログラムを見返したときに自分が何をしようとしたか思い出せるのがいいですね!」

先生

「その通り。コメントは“未来の自分”へのメッセージでもあるんです。特に初心者のうちは、日本語で丁寧に書いておくと理解が深まりますよ。」

生徒

「今後はDISPLAYの前とか、処理が切り替わるタイミングでコメントを入れていこうと思います!」

先生

「それが良い習慣です。COBOLの可読性はとても重要なので、コメントで補強していきましょうね。」

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