COBOLプログラムの軽量化!デバッグ文と不要コードの削除で効率アップ
生徒
「先生、COBOLでプログラムを書いた後、どうやって効率よく動かすんですか?」
先生
「プログラムを軽くするには、不要なコードやデバッグ用の表示文を削除することが大切です。」
生徒
「デバッグ文って何ですか?」
先生
「デバッグ文はプログラムの途中で値を表示したり、処理の順番を確認するための命令です。開発中は便利ですが、本番では不要なので削除するとプログラムが軽くなります。」
1. デバッグ文とは?
COBOLのデバッグ文は、DISPLAY命令などで変数や処理状況を画面やログに出力するものです。たとえば、プログラムが正しく動くか確認するために「現在のカウンター値はいくつか」を表示する場合があります。
デバッグ文を入れると便利ですが、数が多いとメモリやCPUの負荷が増え、処理速度が遅くなることがあります。本番運用では削除するのが一般的です。
2. 不要コードの削除がもたらす効果
プログラムには、書き換え後に使わなくなった変数や、試験用に作った処理などが残ることがあります。これらを残したままだと、メモリを無駄に消費したり、プログラムの可読性が下がります。
例えば、引き出しに使わない書類を入れっぱなしにしていると、必要な書類を探すのに時間がかかるのと同じです。不要コードを削除することで、プログラムは軽量化され、保守もしやすくなります。
3. デバッグ文の削除例
以下は、デバッグ用のDISPLAY文を削除する前と後の例です。
* デバッグ用表示
DISPLAY "処理開始"
PERFORM CALCULATE-TOTAL
DISPLAY "処理終了"
* 不要な表示を削除
PERFORM CALCULATE-TOTAL
不要なDISPLAY文を削除するだけで、プログラムの実行が速くなり、ログにも余計な情報が残らなくなります。
4. 不要コードの見つけ方
不要コードは、使われていない変数や、コメントアウトされている処理、古い試験用のルーチンに多く見られます。COBOLでは、開発中に追加した変数やPERFORM文を確認して、本番に不要なものを整理します。
変数やコードが本当に必要かどうかは、「この値は最終的な計算や表示に使われるか」を考えることで判断できます。
5. 軽量化のメリット
- メモリ消費量が減り、プログラムが軽くなる
- 実行速度が向上する
- 保守性や可読性が向上する
- ログが見やすくなり、トラブルシューティングも簡単になる
これらの効果により、業務での大量データ処理や長時間稼働するバッチ処理でも安定して動作するようになります。
6. 初心者向けの整理方法
初心者でもできる簡単な方法は、まずデバッグ文をコメントアウトすることです。すぐに元に戻せるので安全です。その後、不要な変数やPERFORM文を順番に削除します。
コメントアウトの例:
* DISPLAY "デバッグ用出力"
コメントアウトすることで、表示は行われなくなりますが、コードは残るため後から確認できます。
7. 実践のポイント
- 開発中はデバッグ文を活用し、動作確認を行う
- 本番前に不要なDISPLAY文や試験用のコードを削除
- 変数の使用状況を確認し、使わないものは整理する
- コードを整理することで、プログラムが軽量化され、実行効率が向上
8. まとめのヒント
COBOLプログラムの軽量化は、デバッグ文や不要コードの整理から始めるのが簡単で効果的です。表示や計算に直接関係のないコードを削除することで、プログラムは効率的に動作し、保守も容易になります。