C#の配列型の基本と使い方!作成・初期化・操作までやさしく解説
生徒
「C#でたくさんのデータをまとめて扱いたいんですが、どうすればいいですか?」
先生
「そんなときに便利なのが『配列(はいれつ)』という仕組みです。データをひとまとめにできますよ。」
生徒
「配列ってなんだか難しそう…。どう使うのか教えてください!」
先生
「もちろんです!配列の作り方から使い方まで、ゆっくり解説していきましょう。」
1. 配列(Array)とは?
配列(はいれつ)とは、同じ種類のデータをまとめて保存できる箱のようなものです。たとえば、5人のテストの点数を管理するとき、それぞれの点数を1つずつ変数に入れるのは面倒ですよね。
そんなときに、配列を使えば「点数の集まり」としてまとめて管理できます。
しかも、配列には番号(インデックス)が付いていて、「何番目のデータか」を指定して取り出すことができます。
2. 配列の作り方(宣言と作成)
配列を使うには、まず宣言(せんげん)という「これからこういう配列を使います」と準備する作業をします。そして、作成(さくせい)で実際に使えるようにします。
基本の形は次のようになります:
int[] scores = new int[5];
int[]は「整数(int)の配列」という意味です。new int[5]
は「5個分の入れ物を作る」ということです。
このコードで、scoresという名前の配列ができて、0番から4番までの5つの箱が用意されます。
3. 配列の初期化(中身を入れる)
配列を作っただけでは中身はすべて初期値(しょきち)と呼ばれる「何も設定していない状態」です。整数型(int)の配列の場合は全部0になります。
あとから値を入れるには、番号を使って次のようにします:
scores[0] = 80;
scores[1] = 90;
scores[2] = 75;
scores[3] = 88;
scores[4] = 95;
これで、配列の中に5人の点数を入れることができました。
4. 配列の中身をまとめて入れる書き方(初期化の省略形)
値が最初から分かっているときは、もっと短く書くことができます。
int[] scores = { 80, 90, 75, 88, 95 };
この書き方は、作成と初期化を同時に行う便利な方法です。
5. 配列の中身を取り出す(読み出し)
配列の値を使いたいときは、また番号を指定します。
Console.WriteLine(scores[2]);
このコードは、「3番目のデータ(インデックスは0から始まるため、2は3番目)」を画面に表示します。
75
6. 配列のデータを繰り返して処理する(for文との組み合わせ)
配列は複数のデータが入っているので、繰り返し処理(ループ)ととても相性が良いです。
たとえば、配列の中身を全部表示するには次のようにします:
for (int i = 0; i < scores.Length; i++)
{
Console.WriteLine(scores[i]);
}
scores.Length
は、配列の長さ(データの数)を教えてくれる便利な仕組みです。
80
90
75
88
95
7. 配列の注意点とポイント
配列を使うときに注意しておきたいポイントがいくつかあります。
- 配列の番号は0からスタートします。
- 存在しない番号を使うとエラーになります。
- サイズを変えることはできません(あとで大きさを変えたいときは別の方法が必要)。
初心者のうちは、番号の範囲に注意してコードを書くようにしましょう。
8. 配列はどんなときに便利?
配列は、以下のようなシーンでとても便利です:
- 複数のデータをまとめて管理したいとき
- 繰り返し処理をしたいとき
- 同じ処理をたくさんのデータに適用したいとき
例:クラスの全員の成績、曜日の一覧、数値の一覧など。
9. 文字列(string)の配列も使ってみよう
整数だけでなく、文字列(文字の集まり)も配列にできます。
string[] fruits = { "りんご", "バナナ", "みかん" };
for (int i = 0; i < fruits.Length; i++)
{
Console.WriteLine(fruits[i]);
}
りんご
バナナ
みかん
このように、文字列の一覧を管理したいときにも配列は大活躍します。
10. 配列の中身を使って計算する
配列に入れたデータを使って合計や平均を出すことも簡単です。
int sum = 0;
for (int i = 0; i < scores.Length; i++)
{
sum += scores[i];
}
Console.WriteLine("合計: " + sum);
Console.WriteLine("平均: " + (sum / scores.Length));
合計: 428
平均: 85
このように、配列を使えばたくさんのデータの処理が簡単になります。