カテゴリ: C# 更新日: 2025/06/17

C#のコーディング規約(C# Coding Conventions)とは?読みやすいコードを書くための基本ルール

C#のコーディング規約(C# Coding Conventions)とは?読みやすいコードを書くための基本ルール
C#のコーディング規約(C# Coding Conventions)とは?読みやすいコードを書くための基本ルール

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「C#を勉強しはじめたんですが、書き方に決まりってあるんですか?」

先生

「はい、C#には『コーディング規約』という、読みやすくて分かりやすいコードを書くためのルールがあります。」

生徒

「そうなんですね。パソコン初心者でも守らないといけませんか?」

先生

「もちろんです!むしろ初心者こそ、最初にルールを知っておくと、あとで困らなくなりますよ。」

1. C#のコーディング規約(C# Coding Conventions)ってなに?

1. C#のコーディング規約(C# Coding Conventions)ってなに?
1. C#のコーディング規約(C# Coding Conventions)ってなに?

C#のコーディング規約とは、プログラムのソースコードを見やすく、読みやすく、間違いにくくするための決まりごとです。これは「ルールブック」のようなもので、同じような書き方をみんながすることで、他の人のコードも理解しやすくなります。

たとえば、文の終わりには「セミコロン ; を必ず付ける」といった書き方のルールや、変数の名前を分かりやすくするためのルールなどがあります。

2. コーディング規約を守る理由

2. コーディング規約を守る理由
2. コーディング規約を守る理由

プログラミングをしていると、「このコード、何をしてるの?」と迷うことがあります。C#のコーディング規約を守ることで、自分だけでなく、他の人も読みやすいコードを書くことができます。

また、将来コードを修正したり追加したりするときにも、きちんとルールに沿って書かれていれば、ミスが少なくなり、効率よく作業できます。

3. 基本的な書き方のルール

3. 基本的な書き方のルール
3. 基本的な書き方のルール

ここでは、初心者がまず守っておきたいC#のコーディング規約の基本をいくつか紹介します。

① インデント(字下げ)

インデントとは、コードの行の先頭にスペース(空白)を入れて、見た目をそろえることです。こうすることで、コードの構造がパッと見てわかりやすくなります。


if (x < 10)
{
    Console.WriteLine("xは10より小さいです。");
}

② クラス名や変数名のつけ方

クラス名は最初の文字を大文字にします(例:Student)。変数名は小文字で始めるのが一般的です(例:studentName)。これはパスカルケースキャメルケースと呼ばれています。

  • パスカルケース:単語の最初を大文字にする(例:MyClass
  • キャメルケース:1単語目は小文字、2単語目以降の頭文字を大文字(例:myVariable

③ スペースを使って見やすくする

演算子(例:=+)の前後にスペースを入れると、コードがぐっと見やすくなります。


int total = price + tax;

④ 1行はできるだけ短く

長すぎる行は避けましょう。1行に多くの処理を詰め込むと、読みづらくなってしまいます。

4. コメントの書き方

4. コメントの書き方
4. コメントの書き方

コメントは、プログラムの中に説明文を入れるためのもので、実際の動作には関係ありません。//(スラッシュ2つ)から始めて書きます。


// 商品の合計金額を計算
int total = price + tax;

コメントを入れることで、「このコードは何をしているのか」が自分にも他人にも伝わりやすくなります。

5. 空白行で区切る

5. 空白行で区切る
5. 空白行で区切る

コードをまとめるときに空白の行(何も書かない行)を入れることで、コードのかたまりが見やすくなります。


int price = 100;
int tax = 10;

int total = price + tax;

このように、関連する処理の前後に空白行を入れると、コードがスッキリします。

6. 括弧(かっこ)は改行して使う

6. 括弧(かっこ)は改行して使う
6. 括弧(かっこ)は改行して使う

中括弧({ })は、必ず改行して使うようにしましょう。初心者でも構造が見えやすくなります。


if (x > 0)
{
    Console.WriteLine("xは正の数です。");
}

7. エラーメッセージが出にくくなる効果も

7. エラーメッセージが出にくくなる効果も
7. エラーメッセージが出にくくなる効果も

C#のコーディング規約に従うことで、文法ミスエラーが起きにくくなります。特に初心者は、ちょっとした書き方のミスでプログラムが動かなくなることもあるので、正しい書き方を身につけることが大切です。

8. Visual Studioなどの開発環境も手助けしてくれる

8. Visual Studioなどの開発環境も手助けしてくれる
8. Visual Studioなどの開発環境も手助けしてくれる

MicrosoftのVisual Studio(ビジュアルスタジオ)などの開発環境(IDE)では、自動でインデントを整えたり、間違いを教えてくれたりします。コーディング規約に合わないときに赤線が表示されることもあるので、それを参考にしながらコードを整えていきましょう。

9. プロの現場でも使われている規約

9. プロの現場でも使われている規約
9. プロの現場でも使われている規約

C#のコーディング規約は、プロのエンジニアたちも日々守っているルールです。会社でチーム開発をするときにも、誰が書いても同じように見えるコードであることが重要だからです。

最初は少し面倒に感じるかもしれませんが、これを覚えておくと、今後どんな場面でも通用するスキルになります。

関連記事:
カテゴリの一覧へ
新着記事
COBOLの変数名の付け方を解説!初心者でもわかる命名規則とコツ
C#のbreakとcontinueの使い方!ループ制御の基本テクニック
COBOLのFILLERの使い方とは?未使用領域を上手に管理する基本テクニック
C#のforeach文の基本!配列やコレクションを簡単に繰り返し処理する方法
人気記事
No.1
Java&Spring記事人気No1
C#のwhile文の使い方!条件付きループを基礎から学ぼう
No.2
Java&Spring記事人気No2
COBOLのDISPLAY文の使い方を完全ガイド!初心者でもわかる出力方法
No.3
Java&Spring記事人気No3
C#で型を調べる方法!GetType()・typeof演算子の違いと使い方
No.4
Java&Spring記事人気No4
COBOLのINDEXED BY句を使ったインデックス管理の基本をやさしく解説!