カテゴリ: COBOL 更新日: 2025/12/29

JCL(Job Control Language)の役割と基本構文を徹底解説!初心者にもわかるCOBOLとの関係

JCL(Job Control Language)の役割と基本構文
JCL(Job Control Language)の役割と基本構文

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「先生、COBOLの勉強をしていたらJCLっていう言葉が出てきたんですけど、これって何ですか?」

先生

「JCLは“Job Control Language”の略で、メインフレームと呼ばれる大型コンピュータに命令を出すための言語なんです。」

生徒

「命令を出す?COBOLのプログラムを作るときに必要なんですか?」

先生

「そうです。COBOLで作ったプログラムを実行するためには、JCLで『このプログラムを動かしてね』とコンピュータに指示する必要があります。」

生徒

「なるほど!じゃあJCLってCOBOLのプログラムの“スタートボタン”みたいな役割なんですね。」

先生

「そういうイメージです。それでは、JCLの役割と基本構文を詳しく見ていきましょう!」

1. JCL(Job Control Language)とは?

1. JCL(Job Control Language)とは?
1. JCL(Job Control Language)とは?

JCL(Job Control Language)は、メインフレーム(大型汎用コンピュータ)でプログラムを実行するときに使う命令書のようなものです。私たちが普段パソコンでアプリをダブルクリックして起動する代わりに、メインフレームではこのJCLを使って「どのプログラムを、どんな条件で、どのデータを使って実行するか」を指定します。

例えば、COBOLのプログラムを動かすとき、JCLで「プログラムの名前」「入力ファイルと出力ファイル」「実行環境」などを細かく指示します。これによって、コンピュータが正しく作業を進められるようになります。

身近な例えとしては、料理のレシピに近いです。「何を作るのか」「材料は何か」「どの手順で作るのか」をレシピで書きますよね。それと同じで、JCLはプログラムの実行手順をコンピュータに伝えるレシピの役割をします。

2. JCLの役割

2. JCLの役割
2. JCLの役割

JCLの役割は大きく分けて3つあります。

  • プログラムの指定:どのプログラムを実行するかを指示します。
  • リソースの指定:使用するファイルやデータセット(データのまとまり)、プリンターなどを指定します。
  • 実行条件の設定:いつ実行するか、どんな条件で実行するかを決めます。

このように、JCLは単なる「プログラムの起動スイッチ」ではなく、実行のための細かい準備と段取りをすべて整える司令塔のような存在です。

3. JCLの基本構文

3. JCLの基本構文
3. JCLの基本構文

JCLは行単位で命令を書きます。代表的な命令は以下の3種類です。

  1. //JOBカード:ジョブの開始を宣言します。
  2. //EXECステートメント:実行するプログラムを指定します。
  3. //DDステートメント:使用するデータセットやファイルを指定します。

例えば、以下はCOBOLのプログラムを実行するための簡単なJCLの例です。


//MYJOB   JOB 1,'COBOL JOB',CLASS=A,MSGCLASS=A
//STEP1   EXEC PGM=MYCOBOL
//INPUT   DD DSN=MY.DATA.INPUT,DISP=SHR
//OUTPUT  DD DSN=MY.DATA.OUTPUT,DISP=NEW

このJCLでは、以下のような動きをします。

  • //MYJOB JOB ...:ジョブの開始を示す。
  • //STEP1 EXEC PGM=MYCOBOL:MYCOBOLというCOBOLプログラムを実行する。
  • //INPUT DD ...:入力データセットを指定する。
  • //OUTPUT DD ...:出力データセットを指定する。

4. JCLの書き方のルール

4. JCLの書き方のルール
4. JCLの書き方のルール

JCLには独特の書き方のルールがあります。初心者がつまずきやすいポイントは以下の通りです。

  • 1行目の先頭は必ず「//」から始める。
  • 大文字で書く(メインフレームでは大文字小文字を区別しない場合が多いが、大文字が慣例)。
  • 各項目はカンマで区切る。
  • 空白や桁位置も意味を持つため、適切にそろえる。

5. COBOLとJCLの関係

5. COBOLとJCLの関係
5. COBOLとJCLの関係

COBOLはプログラム本体、JCLはそのプログラムを動かすための指示書です。例えるなら、COBOLが舞台の脚本で、JCLが舞台監督の指示書です。脚本だけでは舞台は始まりませんし、指示書がなければ舞台もスムーズに進みません。

そのため、COBOLを学ぶときは、JCLの基本もあわせて理解すると、実際にプログラムを動かせるようになります。

6. まとめると

6. まとめると
6. まとめると

JCLはCOBOLをはじめとするメインフレーム上のプログラムを動かすために欠かせない存在です。命令はシンプルですが、書き方やルールを間違えるとプログラムが動かないため、基本構文をしっかり理解することが大切です。初心者はまず、JOBカード・EXEC・DDの3つを押さえれば、簡単なプログラム実行ができるようになります。

まとめ

まとめ
まとめ

JCL(Job Control Language)は、メインフレーム環境でCOBOLなどのプログラムを動かすうえで欠かせない重要な役割を持っています。この記事で学んだように、JCLはプログラム本体ではなく、あくまで「実行を管理するための指示書」であり、ジョブの開始方法、どのプログラムをどの順番で動かすのか、入力データや出力データの指定、実行条件の制御など、多岐にわたる管理を行います。特にCOBOLで作成した業務プログラムをメインフレーム上で動かす際には、JCLの書き方を正しく理解しておかないと、プログラムが正しく動作せず、思わぬトラブルにつながることもあります。 初心者にとってJCLは独特の構文やルールが多く、慣れるまでに少し時間がかかるかもしれません。しかし、要点を整理して理解すれば、それほど複雑なものではありません。まず押さえておきたいのは「//JOBカード」「//EXECステートメント」「//DDステートメント」の三つの柱です。JOBカードはジョブ全体の開始を表し、EXECで実行するプログラムを指定し、DDで使用するデータセットやファイルを管理します。この三つの仕組みがしっかり理解できていれば、メインフレームでのプログラム実行が格段にスムーズになります。 また、JCLを書く際には、行の先頭に「//」を付ける、書式の空白や桁位置を正しくそろえる、大文字で記述するなど、形式的なルールを守ることも非常に大切です。こうした形式は単なる見た目ではなく、メインフレームの動作に影響する重要な仕様であるため、正確な書き方が求められます。COBOLのプログラムがどれだけ完璧に書かれていても、JCLが誤っていれば処理は正しく動きません。プログラムを支える裏方として、JCLは実務でも大きな役割を担っています。 さらに、JCLとCOBOLは密接な関係にあります。COBOLが業務処理のロジックを記述する「脚本」だとすれば、JCLは舞台を回すための「指示書」です。例えば、どのデータセットを読み込むか、どの出力先を使用するか、処理のステップをどの順番で実行するかといった情報は、COBOL内ではなくJCLで管理します。これにより、同じCOBOLプログラムを異なるデータや環境で柔軟に実行できるようになり、運用効率の向上にもつながります。 以下に、この記事で学んだ内容を振り返る目的で簡単なサンプルを用意しました。どのようにJOBカード・EXEC・DDが組み合わさって実行の流れが構成されるのかを確認し、理解を深めてください。

JCLの基本構造サンプル


//SAMPLE JOB 1,'SAMPLE RUN',CLASS=A,MSGCLASS=A
//STEP01 EXEC PGM=COBTEST
//INFILE DD DSN=DATA.INPUT.FILE,DISP=SHR
//OUTFILE DD DSN=DATA.OUTPUT.FILE,DISP=NEW

この例では、JOBでジョブの開始を宣言し、STEP01でCOBOLプログラムCOBTESTを実行しています。そしてINFILEとOUTFILEで使用するデータセットを指定し、どのファイルを読み込んでどのファイルを新たに作るのかを示しています。JCLの大きな特徴は、処理の流れが明確に見える点で、さまざまなデータセットを組み合わせて複雑な業務処理を構成できる点にあります。規模が大きくなればステップを分け、複数のプログラムを順番に実行することもあります。 実務では、JOBカードのパラメータやDDステートメントのオプション、データセットの扱いなど多くの知識が求められますが、まずは基本的な構造を正しく理解することが最優先です。COBOLを学ぶ過程で自然とJCLの理解も深まり、メインフレームでの実行の仕組みが見えてくるようになります。初心者のうちは、必ず「JOB → EXEC → DD」という流れを意識して、少しずつ慣れていくのが最も良い方法です。

先生と生徒の振り返り会話

生徒

「今日の内容で、JCLがどうして必要なのかよく分かりました!COBOLのプログラムを動かすための指示書みたいな感じなんですね。」

先生

「その理解はとても良いですね。プログラム本体だけでは動かなくて、JCLがあって初めてメインフレーム上で処理が実行されるんですよ。」

生徒

「JOBカードやEXEC、DDの役割もイメージできました。特にDDで入力や出力のファイルを指定するところが大事ですね。」

先生

「ええ、その通りです。データセットの指定は実務でもよく使う部分ですし、ミスすると正しく動かなくなる重要なポイントです。」

生徒

「JCLは難しそうに見えたけど、流れがわかれば読みやすいですね。COBOLとセットで勉強すると理解が早まりそうです。」

先生

「まさにその通り。COBOLで書いたプログラムがどうやって動くのか、JCLを見ることで全体の仕組みが見えてきますよ。」

生徒

「これから実際のJCLも書いてみます!まずは簡単なJOBから慣れていきたいと思います。」

先生

「とても良い姿勢ですね。少しずつ経験を積めば、JCLも自然と書けるようになりますよ。」

この記事を読んだ人からの質問

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この記事を読んだ人からの質問

プログラミング初心者からのよくある疑問/質問を解決します

JCLとは何ですか?COBOL初心者にもわかりやすく説明してください。

JCL(Job Control Language)は、メインフレーム上でCOBOLなどのプログラムを実行するための「指示書」のようなものです。どのプログラムを動かすか、どのデータを使うかなどを指定します。
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