カテゴリ: C# 更新日: 2025/12/01

C#の数値を文字列に変換する方法(ToStringメソッド)をやさしく解説!

C#の数値を文字列に変換する方法(ToStringメソッド)
C#の数値を文字列に変換する方法(ToStringメソッド)

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「先生、C#で数値を文字列に変換したいときって、どうすればいいんですか?」

先生

「いい質問ですね。C#では、ToString()メソッドを使うことで、簡単に数値を文字列に変換することができます。」

生徒

「メソッドって何ですか? 難しそうです…。」

先生

「メソッドというのは、ある処理をまとめた“命令のかたまり”のことです。ToString()は『文字列に変換する命令』なんですよ。」

生徒

「なるほど!じゃあ、数値を文字にしたいときに使うんですね!」

先生

「その通りです!それでは、実際に使い方を見てみましょう。」

1. ToStringメソッドとは?

1. ToStringメソッドとは?
1. ToStringメソッドとは?

ToString()メソッドは、C#のすべてのデータ型(整数・小数・日付など)に使える、非常に基本的で便利な機能です。主な役割は、数値を人が読める文字列(テキスト)に変換することです。

例えば、変数に入っている数値 123 をそのまま画面に表示しようとするとき、プログラム内で他の文字列と結合したい場合などに、ToString()を使います。

2. ToStringメソッドの基本的な使い方

2. ToStringメソッドの基本的な使い方
2. ToStringメソッドの基本的な使い方

それでは、実際に数値を文字列に変換してみましょう。C#の基本的な使い方を示すコードは次のようになります。


int number = 123;
string text = number.ToString();
Console.WriteLine(text);

上のコードでは、整数の変数 number123 を代入し、それを ToString() で文字列に変換しています。変換後は string 型の変数 text に格納されます。

実行結果を見てみましょう。


123

見た目は同じですが、これは「文字列」として扱われています。たとえば、これをほかの文字とつなげて表示することができます。


int number = 123;
string message = "あなたの番号は " + number.ToString() + " です。";
Console.WriteLine(message);

あなたの番号は 123 です。

このように、数値を文字列に変換しておくことで、文章の一部として簡単に扱えるようになります。

3. ToStringメソッドを使うメリット

3. ToStringメソッドを使うメリット
3. ToStringメソッドを使うメリット

「文字列に変換するだけなのに、そんなに重要なの?」と思うかもしれませんが、実はとてもよく使うメソッドです。

  • 数値を画面やログに表示したいとき
  • ファイルに数値を保存したいとき
  • 他の文字列と結合してメッセージを作りたいとき

これらのシーンで、ToString()を使うことで、数値を柔軟に扱うことができます。

4. 小数や日付もToStringで変換できる

4. 小数や日付もToStringで変換できる
4. 小数や日付もToStringで変換できる

ToString()は整数だけでなく、小数(floatやdouble)や日付(DateTime)にも使えます。C#ではあらゆる型に共通して使えるのが特徴です。


double price = 1234.56;
string priceText = price.ToString();
Console.WriteLine(priceText);

1234.56

また、日付も同じように変換できます。


DateTime now = DateTime.Now;
string dateText = now.ToString();
Console.WriteLine(dateText);

2025/10/13 10:30:00

このように、ToString()を使えば、どんな型のデータでも人が読める形のテキストに変えることができます。

5. 書式を指定して文字列に変換する方法

5. 書式を指定して文字列に変換する方法
5. 書式を指定して文字列に変換する方法

ToString()メソッドは、書式(フォーマット)を指定することもできます。たとえば、数値を「通貨表示」にしたい場合や、「桁区切り(カンマ)」をつけたい場合に便利です。


int price = 12000;
string priceText = price.ToString("N0"); // N0で3桁区切り
Console.WriteLine(priceText);

12,000

また、金額を円マーク付きで表示したい場合は次のようにします。


int price = 12000;
string priceText = price.ToString("C"); // Cで通貨書式
Console.WriteLine(priceText);

¥12,000

このように、ToString()の引数にフォーマット指定子を渡すことで、見た目を自由に整えることができます。

6. 文字列に変換するときの注意点

6. 文字列に変換するときの注意点
6. 文字列に変換するときの注意点

数値を文字列に変換した後は、もう「計算」はできなくなります。文字列はあくまで“文字”として扱われるからです。もし再び計算したい場合は、int.Parse()TryParse()などで数値に戻す必要があります。

この点を覚えておけば、「なぜ足し算できないの?」といったトラブルを防げます。

7. ToStringはC#の基本中の基本

7. ToStringはC#の基本中の基本
7. ToStringはC#の基本中の基本

C#のToString()メソッドは、数値や日付などを文字列に変換するためのもっとも基本的なメソッドです。画面表示・メッセージ出力・ファイル保存など、あらゆる場面で役立ちます。プログラミング初心者の方は、まずこのToString()を自由に使えるようになることが、C#の文字列操作を理解する第一歩です。

まとめ

まとめ
まとめ

数値を文字列に変換する意味を深く理解する

C#におけるToString()メソッドは、数値・小数・日付などあらゆるデータ型を文字列に変換するための、最も基本でありながら非常に重要な機能です。プログラムの中では、数値をそのまま扱う場面だけではなく、ユーザーに画面で情報を伝えたり、ログとして記録したり、他の文字列と結合したりと、多くの場面で「文字列として扱う必要」が出てきます。そのときに欠かせないのがToString()です。 また、整数・小数・通貨・日付といったさまざまな形式を、状況に応じてわかりやすい形に変換できるのも魅力です。書式指定を使うことで、「カンマ区切り」「通貨表示」「日付フォーマット」など、人が読みやすい形に整えることができます。こうした細かな調整ができることで、出力結果の精度や見やすさが向上し、プログラム全体の理解しやすさにもつながります。

ToStringの柔軟さとフォーマット指定の強力さ

ToString()の魅力は、ただ単に文字列へ変換するだけではなく、「どんな形で文字列にしたいか」を細かく制御できる点です。たとえば、数値の桁区切りを加えたいときには「N0」、通貨として表示したいときには「C」、小数点以下を指定したいときには「F2」など、用途に応じたフォーマット指定が可能です。 日付に対しても同じようにフォーマットが使えるため、「yyyy/MM/dd」「HH:mm:ss」など、システムで使いやすい表記や、ユーザーにとって見やすい形へと簡単に変換できます。これらは実務でも非常に多く使われるため、習得しておくことで実装の幅が広がり、コードの表現力が高まります。

あらゆる型がToStringに対応している利便性

C#のほぼすべての型にはToString()が備わっています。数値型(int、double、decimalなど)、論理型(bool)、文字列型(string)、日時型(DateTime)など、どの型でも同じように扱えるため、統一的な方法で変換処理を書けるのが特徴です。 とくに数値を扱う処理では、計算処理と文字出力の両方が重要になるため、ToString()で適切に文字列へ変換できると、表示機能やログ出力がスムーズになります。そして、一度文字列に変換したものは、必要になればint.Parse()TryParse()で再び数値に戻すことも可能です。これにより、変換を組み合わせた柔軟な処理が実現できます。

まとめ用サンプルプログラム


using System;

class Program
{
    static void Main()
    {
        int number = 2025;
        double price = 12345.678;
        DateTime now = DateTime.Now;

        // 基本のToString
        string text1 = number.ToString();
        Console.WriteLine("整数:" + text1);

        // フォーマット指定付き
        string text2 = price.ToString("N2");  // 小数点以下2桁、カンマ区切り
        Console.WriteLine("金額:" + text2);

        string text3 = now.ToString("yyyy/MM/dd HH:mm:ss");
        Console.WriteLine("日時:" + text3);

        // 複合的なメッセージ
        string message = "今日は " + now.ToString("MM月dd日") + " です。";
        Console.WriteLine(message);
    }
}

このサンプルでは、整数・小数・日付に対してToString()を使い、それぞれに適切なフォーマットを指定して人が読みやすい形へ変換しています。実際の開発でも、このように用途に応じて表示形式を整えることは非常に重要です。プログラムはただ動くだけでなく、正確で分かりやすく情報を伝えることが求められるため、ToString()による表現の工夫は大きな価値を持ちます。

先生と生徒の振り返り会話

生徒

「ToStringって数値を文字列にするだけだと思っていましたが、書式をつけたり日付も変換できるなんて便利なんですね!」

先生

「そうなんです。単純な変換と思いきや、とても幅広く応用できるメソッドなんですよ。人が読みやすい形に整える力があるのが強みですね。」

生徒

「とくに金額の表示がきれいにできるのがいいなと思いました!フォーマット指定は覚えておくと便利ですね。」

先生

「その通りです。ログ表示、画面出力、帳票など、いろいろな場面で活躍しますよ。今後の学習でも頻繁に使うことになるはずです。」

生徒

「これからは必要に応じてフォーマットを使い分けてみます!」

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