カテゴリ: C# 更新日: 2026/01/14

C#の例外処理の設計指針!初心者が知っておきたいポイント

C#の例外処理の設計指針!初心者が知っておきたいポイント
C#の例外処理の設計指針!初心者が知っておきたいポイント

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「C#でエラーが出たときにプログラムが止まってしまうんですが、どうすれば良いんですか?」

先生

「それは『例外(れいがい)』と呼ばれるものです。C#には例外処理という仕組みがあり、正しく設計すればプログラムが止まらずに安全に動かせますよ。」

生徒

「例外処理って難しそうですね。初心者でも設計のポイントを理解できますか?」

先生

「もちろんです。まずは基本から、C#の例外処理の設計指針を一緒に学んでいきましょう。」

1. 例外処理とは?

1. 例外処理とは?
1. 例外処理とは?

プログラムを実行しているときに、思わぬエラーが発生することがあります。例えば、存在しないファイルを開こうとしたり、数字をゼロで割ろうとした場合です。これらのエラーをC#では例外(Exception)と呼びます。

例外処理は、こうした予期しない状況を安全に処理する仕組みです。例外処理を正しく設計しておけば、エラーが出てもプログラムを強制終了させず、ユーザーにわかりやすく通知したり、代わりの処理を行ったりできます。

2. try-catchでエラーを受け止める

2. try-catchでエラーを受け止める
2. try-catchでエラーを受け止める

C#で例外処理を行う基本構文はtry-catchです。エラーが起こりそうな処理をtryに書き、そのエラーを受け止める処理をcatchに書きます。


try
{
    int x = 10;
    int y = 0;
    int result = x / y; // ゼロで割ろうとして例外が発生
}
catch (DivideByZeroException ex)
{
    Console.WriteLine("0で割ることはできません。");
}

0で割ることはできません。

このように、エラーが出てもプログラムを安全に進めることができます。

3. 設計指針①:必要な場所だけ例外処理を使う

3. 設計指針①:必要な場所だけ例外処理を使う
3. 設計指針①:必要な場所だけ例外処理を使う

初心者にありがちな失敗は、プログラム全体を大きなtry-catchで囲んでしまうことです。これではエラーの原因が分からなくなり、バグの発見が難しくなります。

例外処理は「エラーが起こる可能性がある場所」にだけ書くのが基本です。例えば、ファイルを開く処理やネットワーク通信などは失敗する可能性が高いので、そうした場所に絞ってtry-catchを使うのが良い設計です。

4. 設計指針②:ユーザーに分かりやすいメッセージを出す

4. 設計指針②:ユーザーに分かりやすいメッセージを出す
4. 設計指針②:ユーザーに分かりやすいメッセージを出す

例外が起きたときに、ただ「エラーが発生しました」と表示するだけでは、ユーザーは何をすれば良いのか分かりません。設計段階で、できるだけ分かりやすいメッセージを出すように心がけましょう。


catch (FileNotFoundException)
{
    Console.WriteLine("指定されたファイルが見つかりません。ファイル名を確認してください。");
}

このように書けば、利用者は問題を理解しやすくなります。

5. 設計指針③:例外を握りつぶさない

5. 設計指針③:例外を握りつぶさない
5. 設計指針③:例外を握りつぶさない

例外をキャッチしたときに、何もせず処理を終わらせてしまうことを握りつぶすと言います。これは絶対に避けるべきです。なぜなら、エラーが起きているのに気づけなくなり、不具合が長期間残ってしまうからです。

最低限、Console.WriteLineでログを出すか、ファイルにエラー内容を記録しておくようにしましょう。

6. 設計指針④:例外の種類ごとに分けて処理する

6. 設計指針④:例外の種類ごとに分けて処理する
6. 設計指針④:例外の種類ごとに分けて処理する

C#には様々な種類の例外があります。例えば、DivideByZeroException(ゼロ除算)、FileNotFoundException(ファイルがない)、FormatException(文字列の形式が間違っている)などです。

設計時には、想定される例外ごとにcatchを分けて処理しましょう。


try
{
    string text = "abc";
    int number = int.Parse(text); // 数字に変換できない
}
catch (FormatException)
{
    Console.WriteLine("数字に変換できません。入力を確認してください。");
}
catch (Exception ex)
{
    Console.WriteLine("想定外のエラーが発生しました: " + ex.Message);
}

7. 設計指針⑤:finallyで後始末を忘れない

7. 設計指針⑤:finallyで後始末を忘れない
7. 設計指針⑤:finallyで後始末を忘れない

ファイルやネットワーク接続など、使い終わったら必ず閉じなければならないリソースがあります。例外が発生しても確実に後始末を行うには、finallyを使います。


try
{
    var reader = new StreamReader("data.txt");
    string line = reader.ReadLine();
}
catch (IOException)
{
    Console.WriteLine("ファイルの読み込み中にエラーが発生しました。");
}
finally
{
    Console.WriteLine("処理が終わったのでリソースを解放します。");
}

finallyは、例外が発生しても必ず実行されるので、安全な設計には欠かせません。

8. 設計指針⑥:自分で例外を投げる

8. 設計指針⑥:自分で例外を投げる
8. 設計指針⑥:自分で例外を投げる

場合によっては、プログラマーが意図的に例外を発生させることもあります。例えば、引数が不正だったときに警告として例外を投げます。


public void SetAge(int age)
{
    if (age < 0)
    {
        throw new ArgumentException("年齢は0以上を指定してください。");
    }
    Console.WriteLine("年齢が設定されました: " + age);
}

このように事前条件を守らせることで、安全にプログラムを設計できます。

9. 設計指針⑦:ログを記録する習慣をつける

9. 設計指針⑦:ログを記録する習慣をつける
9. 設計指針⑦:ログを記録する習慣をつける

例外が発生したときに、その内容をファイルやコンソールに記録しておくことは非常に重要です。記録(ログ)があれば、後から原因を調べやすくなります。

大規模なアプリケーションではSerilogNLogなどのライブラリを使ってログを残すのが一般的ですが、初心者のうちはConsole.WriteLineで十分です。

まとめ

まとめ
まとめ

C#の例外処理について学んできた内容を振り返りながら、初心者でも理解しやすいかたちで整理していきます。例外処理は、プログラムが想定外の状態に陥ったときでも落ち着いて継続できるようにするためのとても大切な仕組みであり、安全なアプリケーション開発には欠かすことができません。設計段階で例外処理の方針を明確にしておくと、後から機能を追加するときにも安定した動きを保ちやすくなります。特に、try-catch を使う場所をしっかり選ぶこと、ユーザーに伝えるメッセージを工夫すること、そしてログを残す習慣を持つことは、どの規模のプログラムでも有効に働きます。 例外処理というと、どうしても難しい印象を持ちがちですが、今回学んだように基本の考え方を丁寧に押さえていけば、自然と落ち着いて組み立てられるようになります。エラーが起きたときに何をすればよいのか、どのように情報を残すべきか、どの例外に対してどの処理を用意すべきかといった考えは、初心者のうちから身につけておくと非常に役に立ちます。また、例外の種類を分けて正しく処理することで、ユーザーに優しいメッセージを届けるだけでなく、開発者側も原因を追いやすくなります。 さらに、設計指針として紹介した「例外を握りつぶさない」という姿勢は、安定したアプリをつくる上で欠かせない考え方です。どんなに小さなエラーでも見逃してしまうと、後で大きな問題につながることがあります。だからこそ、ログを残したり、必要に応じて例外を再度投げたりして、原因を正確に把握しながら開発を続けることが重要になります。 また、finally を使った後始末の重要性も忘れてはいけません。ファイル操作やネットワーク通信のように、必ず閉じる必要のあるリソースを扱うときには、例外が発生しても確実に処理が実行されるように設計しておくことで、思わぬトラブルを防ぐことができます。初心者のうちは見落としがちなポイントですが、プログラムの信頼性を高めるためには必要不可欠な考え方です。 自分で例外を投げる方法についても触れましたが、これはプログラムの入力や状態を守るための強力な手段になります。予期しない値が渡されたときに、早い段階で警告として例外を出しておくことで、後続の処理が間違った前提で進むのを防ぎ、結果として安全なコードへとつながります。 今回のまとめでは、例外処理の基礎から、実際の開発でも役立つ設計指針まで幅広く扱いました。初心者の段階では、最初は try-catch を書くこと自体に戸惑いを感じるかもしれませんが、慣れていくほど適切な例外処理がどれほど心強いものかを実感できるはずです。プログラムが正しく動くためには、うまくいくときだけでなく、うまくいかなかったときの動きも丁寧に整えておくことが大切です。 最後に、例外処理を使いこなすためには、日々の練習が欠かせません。小さなコードを書きながら試していくことで、「どんなときに例外が起きるのか」「どのようにキャッチして伝えればよいのか」といった感覚が自然と身についていきます。次にコードを書く機会があれば、ぜひ今回のまとめを思い出しながら、例外処理の流れを意識して設計してみてください。

例外処理をまとめたサンプルコード

応用のイメージがつかみやすいように、複数の例外を整理して扱うサンプルも載せておきます。


public static class ErrorManager
{
    public static void Execute(Action action)
    {
        try
        {
            action();
        }
        catch (FileNotFoundException)
        {
            Console.WriteLine("必要なファイルが見つかりません。設定を確認してください。");
        }
        catch (FormatException)
        {
            Console.WriteLine("入力された形式が正しくありません。正しい値を指定してください。");
        }
        catch (Exception ex)
        {
            Console.WriteLine("予期しない問題が発生しました: " + ex.Message);
        }
        finally
        {
            Console.WriteLine("処理を終了しました。");
        }
    }
}

class App
{
    static void Main()
    {
        ErrorManager.Execute(() =>
        {
            string value = "abc";
            int number = int.Parse(value);
            Console.WriteLine(number);
        });
    }
}

このように、例外の種類ごとに丁寧にメッセージを分けて処理することで、ユーザーにも開発者にも分かりやすい流れを作ることができます。シンプルな構成でも、扱い方次第で実践的な設計につながる点が例外処理の面白いところです。

先生と生徒の振り返り会話

生徒

「今回の内容で、例外処理がただのエラー対応じゃなくて設計そのものに関わる大事な部分だってわかりました。」

先生

「その気づきはとても大切ですね。例外処理が丁寧に書かれていると、アプリ全体の動きが安定しますし、ユーザーにも安心して使ってもらえますよ。」

生徒

「try-catch の位置を考えることや、例外ごとにメッセージを分けることも、実際に書いてみると理解しやすくなりました。」

先生

「実際に手を動かすと『どこに置くのが適切か』という感覚も磨かれていきます。失敗も学びになりますから、どんどん試してくださいね。」

生徒

「はい!次にコードを書くときも、今回の設計指針を思い出して組み立ててみます!」

先生

「その調子です。例外処理を自然に設計できるようになると、コードの質がぐっと上がりますよ。」

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