COBOLの変数名の付け方を解説!初心者でもわかる命名規則とコツ
先生と生徒の会話形式で理解しよう
生徒
「COBOLで変数ってどうやって名前を付けるんですか?ルールはありますか?」
先生
「はい、COBOLでは変数名の付け方にルールがあります。そして、読みやすい名前にすることが大切です。」
生徒
「読みやすいって、どういうことですか?」
先生
「それでは、COBOLの変数命名の基本と、わかりやすい名前を付けるコツを詳しく説明しましょう!」
1. COBOLの変数とは?
COBOLの変数とは、プログラムの中でデータを一時的に保存する「入れ物」のようなものです。たとえば、「年齢」や「金額」などをプログラム中で使いたいとき、その値を保存しておくために使います。
変数は、DATA DIVISION(データ部)の中で定義されます。
2. COBOLの変数命名の基本ルール
COBOLで変数名を付けるときには、次のような命名規則(ルール)があります。
- 英大文字、数字、ハイフン(-)が使える
- 先頭は英文字で始める
- ハイフン(-)は先頭や末尾には使わない
- 記号やスペースは使えない(例:!、@、#など)
- 英小文字は使用できない(COBOLでは通常、英大文字を使います)
たとえば、次のような名前が有効です:
CUSTOMER-NAMETOTAL-AMOUNTEMPLOYEE-ID
3. 可読性(読みやすさ)を意識した名前の付け方
変数名は、プログラムを書くときだけでなく、あとで見直すときにもわかりやすいことが大切です。読みやすい名前をつけることで、バグ(間違い)を見つけやすくなり、他の人にも理解しやすくなります。
以下のようなポイントを意識しましょう:
- 意味のある単語を使う(例:
AGE、PRICE、DATEなど) - 複数の単語はハイフンで区切る(例:
ORDER-NUMBER) - 短すぎる名前は避ける(例:
XやYなど)
例えば、下記のように変数を定義すると読みやすくなります。
01 CUSTOMER-NAME PIC X(30).
01 ORDER-NUMBER PIC 9(5).
01 TOTAL-AMOUNT PIC 9(7)V99.
4. よくある命名ミスとその注意点
初心者がやってしまいやすいミスには、次のようなものがあります。
- ハイフンの使い方のミス:先頭や末尾にハイフンをつけてしまう
- 英小文字を使う:COBOLでは英大文字が基本です
- 意味のない名前:
A1、DATA1など、後で見ても何を意味するのかわからない名前
たとえば、以下のような名前は避けましょう:
-NAME(ハイフンが先頭にある)price(英小文字を使用)D1(意味が不明)
5. 実際のCOBOLプログラムで使ってみよう
それでは、読みやすい変数名を使った簡単なCOBOLプログラムを見てみましょう。
IDENTIFICATION DIVISION.
PROGRAM-ID. NAME-DEMO.
DATA DIVISION.
WORKING-STORAGE SECTION.
01 CUSTOMER-NAME PIC X(20) VALUE "ヤマダタロウ".
01 TOTAL-AMOUNT PIC 9(5)V99 VALUE 12345.67.
PROCEDURE DIVISION.
DISPLAY "顧客名:" CUSTOMER-NAME
DISPLAY "合計金額:" TOTAL-AMOUNT
STOP RUN.
このプログラムを実行すると、以下のような結果が表示されます。
顧客名:ヤマダタロウ
合計金額:12345.67
6. 命名に役立つヒント集
変数名を考えるときに便利な考え方を紹介します。
- 何を表しているのかをそのまま名前にする
- 日本語を英語に変換して使う(例:「年齢」→
AGE、「金額」→AMOUNT) - 複数の情報を表すときは、それぞれの要素をつなげる(例:「顧客の名前」→
CUSTOMER-NAME)
変数名を英語にするのが難しいと感じたら、簡単な単語から覚えていくと良いでしょう。