カテゴリ: COBOL 更新日: 2025/07/23

COBOLのPERFORM文をマスターしよう!初心者でもできる繰り返し処理の基本

PERFORM文の基本(単純な呼び出し)
PERFORM文の基本(単純な呼び出し)

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「COBOLで同じ処理を何回も使いたいとき、どうすればいいですか?」

先生

「そういうときは、PERFORM文を使うと便利ですよ!」

生徒

「PERFORM文って何ですか?どうやって使うんですか?」

先生

「それでは、PERFORM文の基本的な使い方を分かりやすく解説しましょう!」

1. PERFORM文とは?

1. PERFORM文とは?
1. PERFORM文とは?

COBOL(コボル)のPERFORM文とは、あらかじめ定義しておいた一連の処理(処理のかたまり)を呼び出して実行するための文(ぶん)です。簡単に言うと、「あとで何回も使いたい処理をまとめて名前をつけておき、必要なときに呼び出す」という仕組みです。

これにより、同じような処理を何度も書かなくてもよくなり、プログラムがスッキリ見やすくなります。

たとえば、お料理のレシピで「ご飯を炊く」という手順を毎回書くのではなく、「ご飯を炊く」というタイトルだけ書いて中身は一度だけ説明する、というようなイメージです。

2. PERFORM文の基本構文(文の形)

2. PERFORM文の基本構文(文の形)
2. PERFORM文の基本構文(文の形)

基本の形はとてもシンプルです。以下のように書きます。


PERFORM ラベル名

ここで「ラベル名」とは、呼び出したい処理に名前をつけた部分のことです。ラベル名の後には、実行したい内容が書かれています。

3. PERFORM文の実例を見てみよう

3. PERFORM文の実例を見てみよう
3. PERFORM文の実例を見てみよう

では、実際のCOBOLプログラムを見てみましょう。今回は「挨拶(あいさつ)を表示する処理」をPERFORM文で呼び出してみます。


IDENTIFICATION DIVISION.
PROGRAM-ID. HELLO-PERFORM.

PROCEDURE DIVISION.
    PERFORM GREETING
    STOP RUN.

GREETING.
    DISPLAY "こんにちは!COBOLのPERFORM文の練習です。" 
    DISPLAY "この処理はPERFORMで呼び出されました。" 
    .

このプログラムの説明:

  • PERFORM GREETINGで「GREETING」という処理を実行します。
  • GREETINGの中にはDISPLAY文が2つあり、画面に文字を表示します。
  • STOP RUNは、プログラムの終了を意味します。

このプログラムを実行すると、次のような結果になります:


こんにちは!COBOLのPERFORM文の練習です。
この処理はPERFORMで呼び出されました。

4. PERFORM文を使うメリットとは?

4. PERFORM文を使うメリットとは?
4. PERFORM文を使うメリットとは?

PERFORM文を使うことで、次のような良い点(メリット)があります。

  • プログラムが見やすくなる: 同じ処理を何度も書かなくてよいので、スッキリします。
  • エラーが減る: 1か所にまとめて書いておけば、修正がしやすくなります。
  • 再利用ができる: 同じ処理を何度でも使いまわせます。

たとえば「エラーメッセージを表示する」「入力チェックをする」といった処理は、いろいろな場面で使うので、PERFORM文でまとめておくととても便利です。

5. PERFORM文と段落(だんらく)の関係

5. PERFORM文と段落(だんらく)の関係
5. PERFORM文と段落(だんらく)の関係

COBOLでは、処理のまとまりを「段落(paragraph)」と呼びます。この段落に名前をつけて、その名前をPERFORMで呼び出します。

段落は、英語の文のように、1つの名前(ラベル)に続けてピリオド . を書くことで定義します。たとえば:


HELLO-MESSAGE.
    DISPLAY "こんにちは、これは段落の中の処理です。"

この段落を実行するには、次のように書きます:


PERFORM HELLO-MESSAGE

6. PERFORM文の注意点

6. PERFORM文の注意点
6. PERFORM文の注意点

PERFORM文を使うときに気をつけるべきポイントもあります。

  • 段落の名前(ラベル)は重複させないようにしましょう。
  • 処理が終わったら、次の文に自然に進むので、PERFORM文の中にSTOP RUNは入れないように注意。
  • 段落の終わりにはピリオド(.)を忘れずに!

7. PERFORM文を使った実践的な例

7. PERFORM文を使った実践的な例
7. PERFORM文を使った実践的な例

次は、2回PERFORM文を使って、同じ挨拶を2回表示する例です。


IDENTIFICATION DIVISION.
PROGRAM-ID. MULTI-GREETING.

PROCEDURE DIVISION.
    PERFORM GREETING
    PERFORM GREETING
    STOP RUN.

GREETING.
    DISPLAY "ようこそ!この処理は繰り返されています。"
    .

ようこそ!この処理は繰り返されています。
ようこそ!この処理は繰り返されています。

このように、PERFORM文は何回でも呼び出すことができるので、使い方を覚えておくとプログラムを短く、分かりやすく書くことができます。

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