カテゴリ: COBOL 更新日: 2025/12/01

COBOLのインデックスファイル入門|初心者でもわかるアクセス方法と基本構造

インデックスファイルの基本とアクセス方法
インデックスファイルの基本とアクセス方法

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「COBOLで、データをファイルに保存したり読み込んだりできるって聞いたんですけど、どうやるんですか?」

先生

「いい質問ですね。COBOLではファイル処理がとても重要で、その中でもインデックスファイルという形式は、効率よくデータにアクセスするのに役立ちます。」

生徒

「インデックスファイルってなんですか?名前だけ聞いてもピンときません……」

先生

「それでは、インデックスファイルの基本と、COBOLでのアクセス方法について、初心者でも分かるように説明していきましょう!」

1. インデックスファイルとは?

1. インデックスファイルとは?
1. インデックスファイルとは?

インデックスファイルとは、データの保存場所とそのキー(鍵)をセットで管理するファイル形式です。日常生活で例えると、図書館の「本のタイトル順のカードカタログ」のようなものです。タイトル(キー)で探せば、その本がどこにあるかすぐにわかりますよね。それと同じように、インデックスファイルではキーを使ってデータにすぐアクセスできるのです。

COBOLでは、ISAM(Indexed Sequential Access Method)という仕組みを使って、こうしたファイルを扱います。ISAMは、順番に読むこともできるし、特定のキーに一発でジャンプして読むこともできるという便利な方式です。

2. インデックスファイルの構成

2. インデックスファイルの構成
2. インデックスファイルの構成

インデックスファイルには、大きく分けて次の3つの部分があります:

  • データレコード:実際に保存されるデータ
  • インデックス(索引):どこにどのデータがあるかを管理する情報
  • キー:データを検索するための目印(例:社員番号や商品コードなど)

例えば、社員番号をキーにすれば、「社員番号12345の人のデータを読みたい」といった操作が簡単にできます。

3. COBOLでのファイル記述方法

3. COBOLでのファイル記述方法
3. COBOLでのファイル記述方法

COBOLでインデックスファイルを使うためには、プログラムの中で「このファイルはインデックスファイルですよ」と宣言する必要があります。

そのためには、SELECT文とFD(File Description)を使います。以下は基本的な書き方の例です。


SELECT 社員ファイル ASSIGN TO "EMPLOYEE.DAT"
    ORGANIZATION IS INDEXED
    ACCESS MODE IS RANDOM
    RECORD KEY IS 社員番号
    FILE STATUS IS ファイル状態.

FD 社員ファイル.
01 社員レコード.
   05 社員番号      PIC 9(5).
   05 氏名          PIC A(20).
   05 年齢          PIC 99.

ポイントの解説:

  • ORGANIZATION IS INDEXED:インデックスファイルであることを指定
  • ACCESS MODE IS RANDOM:ランダムアクセス(直接キーで読み込む)を指定
  • RECORD KEY IS 社員番号:検索のためのキー

4. インデックスファイルのアクセス方法

4. インデックスファイルのアクセス方法
4. インデックスファイルのアクセス方法

インデックスファイルには、主に以下の3つの方法でアクセスできます。

  1. RANDOM(ランダムアクセス):キーを使って直接データを取り出す
  2. SEQUENTIAL(順次アクセス):1件ずつ順番に読み込む
  3. DYNAMIC(動的アクセス):順次とランダムを両方使える

実際の読み込み処理の例を見てみましょう。


MOVE 12345 TO 社員番号
READ 社員ファイル 
    KEY IS 社員番号 
    INVALID KEY DISPLAY "見つかりませんでした。"
    NOT INVALID KEY DISPLAY "見つかりました!"

解説:

  • READ 社員ファイル KEY IS 社員番号:キーでデータを読み込む
  • INVALID KEY:データが存在しなかった場合の処理
  • NOT INVALID KEY:データが見つかった場合の処理

5. 書き込み・更新・削除の方法

5. 書き込み・更新・削除の方法
5. 書き込み・更新・削除の方法

インデックスファイルにデータを追加(書き込み)するには、WRITE文を使います。


MOVE 67890 TO 社員番号
MOVE "田中太郎" TO 氏名
MOVE 30 TO 年齢
WRITE 社員レコード
    INVALID KEY DISPLAY "登録できませんでした。"

更新するにはREWRITE文、削除するにはDELETE文を使います。


REWRITE 社員レコード
    INVALID KEY DISPLAY "更新できませんでした。"

DELETE 社員ファイル
    INVALID KEY DISPLAY "削除できませんでした。"

6. ファイル状態(FILE STATUS)のチェック

6. ファイル状態(FILE STATUS)のチェック
6. ファイル状態(FILE STATUS)のチェック

ファイル操作の成功・失敗を判断するには、FILE STATUSという仕組みを使います。ファイル状態を保存する変数を用意して、各操作の結果を確認します。

たとえば、読み込み後にファイル状態を確認することで、「見つからなかった」「成功した」といった判定ができます。


IF ファイル状態 = "00"
    DISPLAY "成功しました。"
ELSE
    DISPLAY "何か問題が発生しました。"

7. 実行結果の例

7. 実行結果の例
7. 実行結果の例

以下は、社員番号12345のデータが存在した場合と、存在しなかった場合の実行結果の例です。

データが存在する場合:


見つかりました!

データが存在しない場合:


見つかりませんでした。

まとめ

まとめ
まとめ

COBOLのインデックスファイルは、業務システムで大量のデータを扱う際に欠かせない重要な仕組みであり、初心者が理解しておくことで後々のプログラミングがぐっと楽になる基礎的な考え方です。今回の記事では、インデックスファイルとはどのような構造を持ち、どのような特徴によって効率的なアクセスを実現しているのかを整理しながら学んできました。キーを用いた検索が高速でできる点、ランダムアクセス・順次アクセス・動的アクセスといった複数の読み取り方法を選べる点、そしてCOBOL独特の細やかなファイル定義によって安定したデータ操作が可能になる点など、知っておくと役に立つ要素がたくさんあります。 特に、FD(File Description)での定義方法や、SELECT文を使ったファイルの宣言、RECORD KEYやFILE STATUSの意味は、インデックスファイルを扱ううえで欠かすことのできない要素です。これらを理解することで、データの読み込みや書き込み、更新、削除といった処理がどのように動いているのかが見えやすくなり、実際のシステムで起こり得る状況にも対応しやすくなります。また、INVALID KEYやNOT INVALID KEYといった例外的な動作を捉えるための文法も、実務の場では頻繁に利用される大切な仕組みであり、正しく理解することが安全なプログラム設計につながります。 インデックスファイルは、単なるデータの保存形式ではなく「効率よく目的のデータを探し出せる構造」を持ち、図書館の索引のように扱えるのが大きな特徴です。初心者のうちからこうした仕組みに慣れておくことで、大規模なデータ処理が必要な業務システムでも冷静に対応できる基盤が身につきます。以下では、記事の内容を振り返りつつ、COBOLでのインデックスファイル操作を簡潔に整理したサンプルコードを掲載していますので、復習として参考にしてください。

サンプルプログラム(まとめ用)


SELECT 社員ファイル ASSIGN TO "EMPLOYEE.DAT"
    ORGANIZATION IS INDEXED
    ACCESS MODE IS RANDOM
    RECORD KEY IS 社員番号
    FILE STATUS IS ファイル状態.

FD 社員ファイル.
01 社員レコード.
   05 社員番号      PIC 9(5).
   05 氏名          PIC A(20).
   05 年齢          PIC 99.

PROCEDURE DIVISION.
    MOVE 12345 TO 社員番号
    READ 社員ファイル
        KEY IS 社員番号
        INVALID KEY DISPLAY "該当データはありません。"
        NOT INVALID KEY DISPLAY "社員情報が取得できました。"
    IF ファイル状態 = "00"
        DISPLAY "正常に読み込めました。"
    ELSE
        DISPLAY "ファイル状態を確認してください。"
    STOP RUN.

このサンプルを見てわかるように、インデックスファイルではキーを設定し、そのキーを利用して効率よくデータへアクセスしていきます。FILE STATUSの値を確認しながら処理を進めることで、異常値が返ってきた場合にも冷静に対処でき、データの整合性を確保することができます。また、更新・削除などの処理もインデックスファイルならではの手順があるため、慣れておくことで大規模なデータ管理にも自信を持って取り組めるようになります。 初心者がつまずきやすいポイントとしては、ファイル定義の階層構造や、INVALID KEYの考え方、RANDOMアクセスとSEQUENTIALアクセスの違いが挙げられますが、これらを一つずつ理解していくとCOBOLのファイル処理の全体像が見えやすくなります。特に企業システムでは「特定のキーで素早く検索する」ことが非常に多く、それを実現するインデックスファイルはCOBOLの強みを最大限に活かした機能です。今後、データ数が増えたときにどのように効率化が図れているのかを意識しながら学ぶと、より深い理解につながります。 実務ではインデックスファイルの管理がシステム全体のパフォーマンスにも関わるため、キーの設計やデータの配置方法について考える力も養われていきます。今回の記事を通して、まずは基本的な扱い方を理解し、実際に手を動かしながらインデックスファイルへのアクセス方法を体験していくことが重要です。

先生と生徒の振り返り会話

生徒「インデックスファイルって、仕組みを知る前は難しそうだと思っていましたが、キーで素早く探せるところが便利なんですね。」

先生「そうなんだよ。業務システムでは大量のデータを扱うことが多いから、効率よく探せるインデックス方式はとても役に立つんだ。」

生徒「READ文でINVALID KEYを使う意味もよく理解できました。見つからなかったときの処理を分けられるのは安心ですね。」

先生「その通り。例外処理を丁寧に書くことで、想定外のデータにも落ち着いて対応できるようになるよ。」

生徒「ファイル定義も少し難しく感じましたが、構造を覚えれば整理されているので読みやすいですね!」

先生「良い気づきだね。繰り返し書きながら身につけると、自然と扱えるようになるよ。」

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