カテゴリ: COBOL 更新日: 2025/06/05

COBOLのプログラム構造を完全ガイド!初心者でもわかる4つの基本部

COBOLのプログラム構造:識別部・環境部・データ部・手続き部
COBOLのプログラム構造:識別部・環境部・データ部・手続き部

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「COBOLのプログラムって、どんな構造になっているんですか?」

先生

「COBOLのプログラムは、主に4つの部(ディビジョン)で構成されています。それぞれの部には特定の役割があります。」

生徒

「その4つの部って、具体的に何ですか?」

先生

「それでは、各部の役割を詳しく見ていきましょう!」

1. 識別部(IDENTIFICATION DIVISION)とは?

1. 識別部(IDENTIFICATION DIVISION)とは?
1. 識別部(IDENTIFICATION DIVISION)とは?

識別部は、COBOLプログラムの最初に記述される部で、プログラムの基本情報を定義します。主に以下のような情報を含みます:

  • PROGRAM-ID: プログラムの名前を指定します。
  • AUTHOR: プログラムの作成者を記述します。
  • DATE-WRITTEN: プログラムの作成日を記述します。

これらの情報は、プログラムの識別や管理に役立ちます。

2. 環境部(ENVIRONMENT DIVISION)とは?

2. 環境部(ENVIRONMENT DIVISION)とは?
2. 環境部(ENVIRONMENT DIVISION)とは?

環境部は、プログラムが動作するコンピュータ環境や、使用するファイルなどの外部要素を定義します。主に以下のセクションで構成されます:

  • CONFIGURATION SECTION: 使用するコンピュータや特別な名前を定義します。
  • INPUT-OUTPUT SECTION: 入出力ファイルの設定を行います。

これにより、プログラムがどのような環境で動作するかを明確にします。

3. データ部(DATA DIVISION)とは?

3. データ部(DATA DIVISION)とは?
3. データ部(DATA DIVISION)とは?

データ部は、プログラムで使用するデータや変数を定義する部です。主に以下のセクションで構成されます:

  • FILE SECTION: ファイルのレコード構造を定義します。
  • WORKING-STORAGE SECTION: プログラム内で使用する変数を定義します。
  • LOCAL-STORAGE SECTION: プログラムの実行時にのみ使用される変数を定義します。
  • LINKAGE SECTION: 外部プログラムとのデータの受け渡しを定義します。

これらのセクションを使って、プログラム内で扱うデータを整理します。

4. 手続き部(PROCEDURE DIVISION)とは?

4. 手続き部(PROCEDURE DIVISION)とは?
4. 手続き部(PROCEDURE DIVISION)とは?

手続き部は、実際の処理手順を記述する部です。ここでは、データ部で定義した変数を使って、具体的な処理を行います。例えば、データの表示や計算などを記述します。

以下は、簡単なDISPLAY文を使った例です:


PROCEDURE DIVISION.
    DISPLAY "こんにちは、COBOLの世界!".
    STOP RUN.

この例では、画面に「こんにちは、COBOLの世界!」と表示し、プログラムを終了します。

5. COBOLプログラムの全体構造

5. COBOLプログラムの全体構造
5. COBOLプログラムの全体構造

これまで説明した4つの部を組み合わせると、COBOLプログラムの全体構造は以下のようになります:


IDENTIFICATION DIVISION.
PROGRAM-ID. SAMPLE.

ENVIRONMENT DIVISION.
CONFIGURATION SECTION.
SOURCE-COMPUTER. IBM-ZOS.
OBJECT-COMPUTER. IBM-ZOS.
INPUT-OUTPUT SECTION.
FILE-CONTROL.
SELECT INPUT-FILE ASSIGN TO 'INPUT.DAT'.

DATA DIVISION.
FILE SECTION.
FD INPUT-FILE.
01 INPUT-RECORD.
05 FIELD1 PIC X(10).
05 FIELD2 PIC 9(5).
WORKING-STORAGE SECTION.
01 WS-VARIABLE PIC X(20).

PROCEDURE DIVISION.
DISPLAY "COBOLプログラムの基本構造を学びました。".
STOP RUN.

このように、各部を順に記述することで、COBOLプログラムを構築します。

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