カテゴリ: COBOL 更新日: 2025/06/13

COBOLプログラムの基本的な書式ルールをやさしく解説!初心者でも理解できる構造とルール

COBOLプログラムの基本的な書式ルールを解説
COBOLプログラムの基本的な書式ルールを解説

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「COBOLのプログラムって、どうやって書くんですか?ルールがあるんですか?」

先生

「はい、COBOLのプログラムには独自の書式ルールがあります。とてもユニークな構造をしていますよ。」

生徒

「難しそうに聞こえますが、初心者でも覚えられますか?」

先生

「もちろんです。順番に分かりやすく説明していきましょう!」

1. COBOLのプログラムは4つの部(Division)に分かれている

1. COBOLのプログラムは4つの部(Division)に分かれている
1. COBOLのプログラムは4つの部(Division)に分かれている

COBOLのプログラムは、大きく4つのDivision(ディビジョン)に分かれています。それぞれ役割がありますので、順番に覚えていきましょう。

  • IDENTIFICATION DIVISION: プログラムの名前や情報を書く部分
  • ENVIRONMENT DIVISION: 使用するコンピュータやファイル環境の設定
  • DATA DIVISION: データや変数の定義
  • PROCEDURE DIVISION: 実際の処理を書く部分

まるで作文の構成のように、「タイトル・道具・材料・手順」がきちんと決まっている、と考えるとわかりやすいです。

2. 行番号のルールとカラム(列)位置の意味

2. 行番号のルールとカラム(列)位置の意味
2. 行番号のルールとカラム(列)位置の意味

COBOLのコードは、「行ごとに意味のある位置」が決まっています。これをカラム位置と呼びます。カラムとは、行の中の文字の場所のことです。

  • カラム1~6: 行番号(番号は必須ではない)
  • カラム7: アスタリスク(*)を書くと、その行はコメントになります
  • カラム8~72: プログラムの本文を書く場所

このように、カラムの使い方にルールがあるのがCOBOLの特徴です。

3. COBOLの基本的なコード構造を見てみよう

3. COBOLの基本的なコード構造を見てみよう
3. COBOLの基本的なコード構造を見てみよう

簡単なCOBOLプログラムの例を見てみましょう。これは「HELLO, WORLD!」と表示するだけのプログラムです。


       IDENTIFICATION DIVISION.
       PROGRAM-ID. HELLO-WORLD.
       PROCEDURE DIVISION.
           DISPLAY "HELLO, WORLD!".
           STOP RUN.

この中で特に重要なのは、各行の始まりの位置(カラム)と、大文字でキーワードを書くという点です。

4. キーワードと命令文の書き方ルール

4. キーワードと命令文の書き方ルール
4. キーワードと命令文の書き方ルール

COBOLにはたくさんのキーワード(予約語)がありますが、それらはすべて大文字で書くのが基本です。代表的なキーワードをいくつか紹介します:

  • DISPLAY: 画面に文字や値を表示
  • MOVE: 値を変数に代入
  • STOP RUN: プログラムの終了

キーワードと変数名はスペースで区切ります。
例えば、次のような書き方をします:


       MOVE "山田" TO NAME
       DISPLAY NAME

5. 大文字・小文字とインデント(字下げ)について

5. 大文字・小文字とインデント(字下げ)について
5. 大文字・小文字とインデント(字下げ)について

COBOLでは、基本的にすべてのキーワードを大文字で書きます。小文字で書いても動く処理系もありますが、COBOLらしさと見やすさのために大文字で統一するのが一般的です。

また、命令文の先頭を少し下げる(字下げする)ことで、読みやすくする工夫も大切です。以下のようにインデントをつけることで、構造がすぐに分かるようになります。


       PROCEDURE DIVISION.
           MOVE 30 TO AGE
           IF AGE >= 20 THEN
               DISPLAY "成人です"
           END-IF

6. ピリオド(.)の使い方に注意しよう

6. ピリオド(.)の使い方に注意しよう
6. ピリオド(.)の使い方に注意しよう

COBOLでは、命令の終わりに必ずピリオド(.)を付けます。これは「この文はここで終わり」という意味です。忘れてしまうと、プログラムが正しく動かないことがあるので注意が必要です。

例えば:


       DISPLAY "こんにちは".

7. コメントの書き方

7. コメントの書き方
7. コメントの書き方

COBOLでは、コメントを書くときには行の7文字目*(アスタリスク)を入れます。その行は実行されず、プログラムの説明やメモとして使われます。


000100* これはコメントです
000200      DISPLAY "コメントの行は無視されます".

8. 半角スペースと読みやすさ

8. 半角スペースと読みやすさ
8. 半角スペースと読みやすさ

COBOLでは、命令や変数の間に半角スペースを空けるのが基本です。連続して書くとコンピュータが正しく認識できなかったり、読みづらくなったりするためです。

悪い例:


       MOVE"山田"TONAME

良い例:


       MOVE "山田" TO NAME

以上が、COBOLプログラムを書くときに必ず知っておきたい基本的な書式ルールです。

カテゴリの一覧へ
新着記事
COBOLの変数名の付け方を解説!初心者でもわかる命名規則とコツ
C#のbreakとcontinueの使い方!ループ制御の基本テクニック
COBOLのFILLERの使い方とは?未使用領域を上手に管理する基本テクニック
C#のforeach文の基本!配列やコレクションを簡単に繰り返し処理する方法
人気記事
No.1
Java&Spring記事人気No1
COBOLのDISPLAY文の使い方を完全ガイド!初心者でもわかる出力方法
No.2
Java&Spring記事人気No2
C#のwhile文の使い方!条件付きループを基礎から学ぼう
No.3
Java&Spring記事人気No3
C#で型を調べる方法!GetType()・typeof演算子の違いと使い方
No.4
Java&Spring記事人気No4
C#のfor文の基本!繰り返し処理をわかりやすく解説